八王子などを流れる多摩川水系浅川。スモールの噂は聞きつつも情報に乏しい河川だ。衛星写真では雰囲気ムンムンの場所がいくつかあるので、ずっと気になっていた。去年夏は、豊田周辺を探ってみたが、スモールを見つけることはできなかった。
害魚なんぞいないにこしたことはないのだが、過去には駆除の話や釣果報告もあるので生息し続けている可能性は捨てきれない。
今回は川口川との合流点、中野橋より上流、北浅川の浅川渓谷あたりを探った。北浅川には渓流域もあるので上流域で繁殖していたら一大事である。
今回は流域を広く探るためレンタサイクルを利用した。八王子駅南口から徒歩数分のヒロセ自転車では、ハローサイクリングを一日借りるよりは安く済む。(最長午後6時までなので注意)
自転車で川沿いを疾走する。途中、良さげな堰を発見。あまりにもスモールがいそうなので自転車を駐め、川岸に下りる。
透明度が高く浅いので、スモールを目視で探してみたが発見できなかった。スモールがそれなり繁殖しているところでは、ほぼ100%ふらふら泳いでいる個体を見かける。というわけで、恐らくここにはいないのだろう。
そこからは一路、上流を目指した。浅川渓谷を越え、元木橋で止めた。水中を眺めると小バスにも見える魚が泳いでいる。
橋の下に入りミミズを投げると、いきなり釣れた。バスではなくカワムツ。バスギルがいない場所で真っ先にミミズに食いつく魚だ。
橋のすぐ下流にある堰下も狙ってみた。ここは深くなっていて、もしスモールがいるなら間違いなく溜まる場所だ。ぱっと見それらしき魚影は見えないが、ミミズを投げてみる。
ここでも釣れるのはやはりこれ。スモールはいなさそうだ。
さらに上流を目指すが、だんだん小川になり、しかも川岸が藪に覆われ釣りは難しそう。また、元木橋のちょっと上流では河川工事をしていた。
北浅川の上流をこれ以上探っても無益と判断し、下流を目指す。浅川渓谷手前に堰を発見。堰そのものは立派だが釣り場はなさそう。
今回、一番期待がかかる浅川渓谷へ入った。想像通り雰囲気は最高。しかし…
カメラを向けるのが憚られたので、写真などはないが、川遊び客が多くまともに竿を出せない。仮に彼らの撤収後に竿を出しても、場荒れして釣れないだろう。しかも、川遊びのせいか若干濁ってるし…。周辺の多くの小中高は夏休み中だろうから、平日に行ってもダメと思われる。
その後、渓谷内のエントリーしにくいポイントを探し、雑木林に入った。樹液の香りが漂い、魚釣りをほっぽりだして虫取りに興じたくなる誘惑にかられる。それをぐっとこらえしばらく道なりに進み、林の切れ目から差し込む光のほうへ行くと…
断崖絶壁に出た。上から眺めると確認できるのはコイのみ。本当にこいつらはどこにでもいる。コイがかからないことを祈りつつミミズを落とす。
時々、ちょんちょんとアタリがあるが乗らず。恐らくカワムツだろう。何度やってもかからないし、スモールもいなさそうなので移動した。
お次は渓谷に次いで目を付けていた、楢原高架橋のポイントに向かう。川岸の藪をかき分け進むとこれまた雰囲気のいい堰が出現。しかし、ここにも川遊びの家族連れがおり竿を出すのは諦めた。
自転車の返却時間が迫り焦る中、次に向かったのは横川町団地前のポイント。ここは、多摩川の牛群地形のような趣でいかにもスモールが溜まっていそうな感じである。
城山川のほうからきたが、川岸に入れるポイントはない。遠回りになるが、鶴巻橋を渡らざるを得なかった。橋に彫刻がありちょっとおしゃれ。
清川河川敷広場から川岸に入る。
本命場所には川遊びの中学生連中がいる。こちらはその少し下流で竿を出してみた。すかさず餌をつっつくようなアタリが。
釣れたのは、お約束のこいつ。ここもスモールはいないだろうとふみ、川遊びニキたちが散々荒らした堰下に入る。捨てられたとみられる錦鯉が2匹ほど泳いでいる。
ここも案の定というか、カワムツらしきあたりしかない。もう帰ろうと、仕掛けを回収しようとしたら、根掛かりのような感触。次の瞬間、すごい勢いでドラグを出してきた。これは…と思い巻くと先ほど見えていた錦鯉だった。
何とか苦労して陸に揚げると針が口にかかっていた。スレではなくミミズを喰ったのか…。
もう納竿しても良かったが、護岸ブロックが倒れかかり、スモールが隠れていそうなポイントがあったので太めのミミズで探ってみた。
カワムツの反応すらなく納竿とした。この少し上流には滝のような堰がある。
ここだけではなく、北浅川にはこのタイプの魚道すらない堰が多い。密放流されない限り、スモールが上流で繁殖するのは難しいだろう。
自転車の返却時間を過ぎるのが確定してしまったが、最後に気になる川口川の浅川との合流点、中野橋下を見てみた。深みがあって、多摩川なら間違いなくスモールがいるのだろうが、それらしき魚は見当たらない。
橋のやや上流にはブロックが入り、周囲には小魚は多いが終ぞスモールの魚影は確認できず。
浅川に多摩川との合流点以外は、スモールがほぼいないとみていいのでがないだろうか。それよりも大きな発見は、地元民の川遊びの場だということだった。釣りには適さない場所ということか。
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