真鶴でシブダイ狙い 磯への経路がヤバすぎた


ここ3週間連続、西伊豆でタマン・シブダイ狙いの夜釣りをしている。いずれも負け越し、今回は久々の南伊豆沖磯に行こうと思っていたところ台風・・・シブダイ釣り場として密かに知られる真鶴に行くことにした。

真鶴でシブダイの実績があるのは、湯河原側だ。数年前、琴が浜のあたりで稚魚をみたことがあるので、あちらでも釣れることは釣れるのだろう。しかし、当方はシブダイ童貞の身。手堅く実績場所を選んだ。

磯の入口の目印はバス停「大浜口」。駅からは2㎞ほどあるも、予想よりも早くついた。大浜へは、大浜口右の通路脇にある、建設用足場で組まれた階段を下りて入る。この時は、そのことを知らなかったのと、倒木で通行止めと掲示があったので入らなかった。

もう一つのハードルート、パークまなづるというアパートの前の藪の道をとった。建物の間の竹藪の道を進むと、山道に出る。先行者がいないのか蜘蛛の巣だらけ。竿袋を前に抱えて進んだ。竹藪を抜けると海が見えてくる。

あまり人が来ていないのか、山道から磯に入る道がススキみたいな草で覆われている。夜はかなり大変そう。やっとのことでかき分けて進むと・・・


午後、3時前に大浜左の磯に到着。入磯点にあるデカい岩の右の低い釣り座で準備を始めた。

撒き餌
 ザリミンチ+貝殻など 1キロ
 乾燥オカラ 0.5kg 
 米ぬか 0.25kg

刺し餌はいつものザリガニ塩漬け。ぶっこみ用の餌は、駆除で確保した小型のスモールマウスバスがメインで、キャペリンとヒイカも補助でもってきた。



台風一過でまだウネリがそこそこある。予報通り風は強い。潮の色は菜っ葉というほどでもないが、大雨の後の薄緑な感じ。


ただ、救いもあった。台風のおかげか上空には厚い黒雲が連なっている。満月の月光を遮ってくれるだろう。


風は予報通りそこそこ吹いている。夜になるにつれ収まってくるらしい。

とりあえずタマン用のブッコミ仕掛けでスモール10センチくんをぶっ込んだ。もちろんタマンなんておらず、大物用のブッコミも一応やっておくだけ。この海域はモロコもいるので侮れない。

コマセを作りフカセ釣りを始める。刺し餌はザリガニむき身。シブダイ用の電気ウキ1号、ハリス8号…流石にこの太さでは日中分が悪いので、1ヒロほどフロロ2.5号を結んだ。

タナは2ヒロほどで始める。コマセを打っても何も浮いてこない。餌はすぐには取られず、暫く流すと無くなってる感じ。チモト切れは一度も無かったので、ネンブツダイか何かだろうか。

ワンドを挟んだ大浜向きのやや高い岩の上でも竿を出してみた。こちらは黒っぽい小魚が一瞬浮く以外は同じ。

4時過ぎ、ブッコミ竿をチェックすると根掛かり。引き抜くと重りと餌がなくなっており、針は無事。恐らくウツボだろう。

ウネリが強くなるわ、釣れないわで小休止。スーパーまで1時間ほどかけて酒でも買いに行こうと邪念が芽生えるも抑えつけ、軽めの投げ竿でスモール10cmくんをぶっ込み根魚を狙うことにした。

5時前に再開。磯際を狙うと数十分に一度アタリがある。あまり引かないものの重さがあり、針外れ、チモト切れなどでバレる。

ハリスを16号にして挑むと今度は針が結び目から外れた。その後はアタリがなくまた小休止とした。

もう9月、秋の日は釣瓶落としの言葉の通しあっという間に薄暗くなってくる。6時過ぎにウキ仕掛けから細ハリスを切り大物仕様にし、豆スモールを餌にシブダイのウキ釣りを始めた。

満月だが、厚い雲があり雲の切れ間を除き月明かりはほぼ届かない。

7時過ぎ、反応がないのでブッコミ仕掛けをチェック。今度は根掛かりじゃない、なんか引いてる・・・



まあ彼だよね。素晴らしいことにこの子は必死に針を外そうとし、ハリス、捨て糸をぐちゃぐちゃに絡ませてくれた。

ウツボに仕掛けをめちゃくちゃにされたのは久々。西伊豆夜釣り3連チャンでは、根掛かりはあれど仕掛け破壊はなかったと思う。

ぐちゃぐちゃの仕掛けを一旦脇に置き、ウキ釣りに戻る。刺し餌の豆スモがなくなっていたので、今度はキャペリンを刺し餌にしてみた。塩で締めたつもりがかなりヨレている。案の定、餌取りに瞬殺される。

夜通しやるつもりがないため手持ちの餌は少なめ。一番の狙い目とみられる潮止まり前に備えて、一旦ウキ釣りをやめた。

まずは、ブッコミ仕掛けを復旧する。ウツボ避けで捨て糸を1mほどにしてみた。スモール10cmくんをぶっこむ。

夜の磯は面白い。特に潮溜まりは昼とは全く違い生き物が乱舞している。しばし磯遊びに興じた。


まあまあなサイズの魚が潮溜まりの岸際、しかもかなり浅いところにいる。網でとって画像検索をかけるとエソの仲間らしい。船釣りで小物を釣ったことがあるも、このサイズは始めて。あまりうまくないとの噂なのでお帰り頂いた。

8時前、スモールのハラモを餌にウキ釣りを再開した。この頃にはかなりうねりも収まり、ほぼ無風となっていた。ほぼ予報通りだ。

スモールハラモはかなり硬めの餌だが、餌取りのついばみ攻撃でボロボロになった。

ブッコミ仕掛けに反応はなく、ウキ釣りにも何も来ないので、また磯遊びの誘惑に勝てなくなった。色々やっていたら9時、潮止まりの時間となっていた。この時間には風はなく、うねりも消えナギ状態。しかし、こんな時に厚い雲がなくなり、満月が水面を照らす。


磯もヘッドライトがいらないほど明るく照らされている。これはかなり厳しそう…

とりあえずコマセをドカ撒きし、キャペリンの刺し餌を漂わせる。

完全ナギ状態でもウキに明確なアタリは出ず、キャペリンの下半身を食い荒らされただけであった。

満月に餌の残りもほぼない…是非もなしと急いで撤収の準備を始めた。

予定より早く片付けを終え、高い岩に登り入磯点を目指す。夕闇の中での岩登りは辛い。


足元に飛んできたノコギリクワガタ♀が癒し。本物の困難はこの後だった。

行きの時もどこが出口か分かりにくく若干困惑したが、夕闇で輪をかけて何処が出口か分からなくなっている。

一度、よくわからないヤブに突っ込むも、その後の獣道を見つけられず引き返した。昼に入ったときは気づかなかったトゲ付きの木に当たったりして散々だった。

暗くて獣道が分からない…下手すると明日朝まで待たないと出られないかもと焦燥が募る。

記憶の糸を辿り今度こそそれっぽい道に入るも、その先は森。明らか行きにはなかったマングローブみたいな木の枝が行く手を遮る。とりあえず突き進めば山道に出るはずと、無理やり進むとやっと見覚えのある道に出た。

入磯点にあるアパートの灯を見たときは心底安心した。入磯点を間違えると帰りも苦労するのでくれぐれもご注意を。

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