ブラウントラウトを駆除しに横手川に行ってみた まさかの在来魚祭り? 「ブラウンの里」とは…




そろそろ本気でブラウントラウトを釣りたい。この前、長野の犀川に突撃し見事撃沈した。(その時の記録はこちら

(何とかウチダを捕獲しお蔵入りは避けられたが…)

前回の反省点が色々あるが、それほど魚影が濃くないとこに行ったのがそもそもの敗因かなと分析。国内屈指の魚影を誇る場所と言えば、やはり北海道、そして秋田ではないだろうか。北海道・千歳か秋田・横手かでかなり迷ったが、お盆あたりは航空券がかなり割高なので今回は後者とした。

それにしても、秋田は本当に遠い。北上で新幹線を降り、北上線に乗り換えさらに1時間半以上でやっと横手川沿いの相野々に到着した。

まずは黒沢川の堰堤を目指す。後で気づいたが、道の駅側からだとすんなり入れる。そんなことはつゆも知らない当方は、反対側からじゃないと入れないと思い、ほぼ獣道の斜面を下り川伝いに到達した。
早速、堰下にミミズを投げるが反応がない。雲行きが怪しくなり、スコールような雨が降る。かなり局地的な雨雲ですぐに雨脚は弱まった。

堰下は反応がないので、本流の淵っぽい所を狙うとビビビッとあたり。何度やっても針掛かりせず、そのうち反応もなくなった。恐らくウグイだろう。

反応がないのと空腹で移動を決意。まずは腹ごしらえのため道の駅を目指す。
道の駅の食堂では、他所で見たことがない揚げ餅そばなるものを平らげた。炭水化物×炭水化物だが悪くない。

鶴ヶ池を周り駅に戻る。池はハスが植えられ、ぱっと見魚影はない。ドブのような悪臭が漂っていた。2個ほどアメリカザリガニの胴体が落ちていた。アオサギかカラスの仕業だろうか。

今度は武道川を目指し歩く。途中、相野々橋下で少し竿を出すが、安定の反応なし。

横手川合流点のすぐ上流の橋につくと、ブラウンらしき魚影がゆうゆうと泳ぐのを目撃。泳いでいった先は、橋からだと狙えないの川岸に出られる場所を探すがどこも藪に覆われている。やっと、橋の下から川に出られる道を発見するが、謎の魚影はどこにいったかもわからなくなっていた。

川の中を歩きながら、目ぼしいところにミミズを投げ込んでいく。すこし深くなっているところで本日待望のあたり。上がってきたのは、渓流釣りの定番外道、ウグイであった。



その後も突っつくようなアタリしかなく、一旦釣りをやめガサガサをやってみた。ぼさ(バス釣りで言うカバーみたいな突き出た藪)のなかに網を入れるのが難しい。すぐに諦めた。

横手川との合流点に向け下っていった。釣れるのはウグイだけ。合流点付近に淵っぽい場所があるがこちらは何の反応もない。

ここまで何もなく合流点まで来てしまった。合流点を流すと竿に重みを感じる。しかし、引きらしい引きはない。


家畜の内臓らしきものが釣れた。先ほどまでおっさん二人が川岸まで軽トラを入れて何かやっていた。捌いた家畜でも洗って、内臓の不法投棄でもしていたのだろうか。

また、武道川を上流に向かい探ることに。橋のすぐ上流に川岸へ続く道があり入ってみる。川に続くところだけ険しくなり下りるのにすこし苦労。川はそれほど深くなく歩きやすい。上流へ行くと流れ込みがあり、ミミズを流してみるが反応がない。

ここから、渓流の洗礼を受ける。ハエのような虫が大量に集ってきたと思ったら、チクッとした。アブだ…。今まで渓流釣りをしたことがなかったので、知らなかった。いつものバス釣りでは襲われたことがない。虫よけスプレーをすると一旦消えるが、効力が薄まるとすぐ集ってくる。

反応もなくアブが鬱陶しくて一旦、道に出て上流を目指す。が、中々、入渓点が見つからない。山の斜面の下に川があるという感じで、勾配もさることながら藪が濃く下りようにも下りられないのだ。

急勾配だが藪が薄いところを見つけ下りる。ここでもやはり釣れるのはウグイ。上流の方へ行くと徐々に深くなり、それ以上行けなくなった。深い場所へミミズを投げ込むがウグイとアブラハヤが連発するだけ。カバーもある絶好の場所でも釣れない。本当にブラウンはいる?

夕暮れ前に横手川で少し竿を出しウグイいじめをして初日は納竿とした。

相野々駅に戻り横手行の列車を待っていると、駅の係員(?)的なおじさんに遭遇。漁協にも知己がいるといい、最近の情報などを聞いてみた。

彼によれば、最近は猛暑であまり活動はしていないということである。大がかりな駆除は5月末の駆除釣り大会が最後らしい。大した情報はないなと思っていたら、驚愕の話が飛び出した。なんと、大松川ダム付近に「ブラウンの里」なる池があり、横手川水系のブラウンの発生源だというのである。

おじさんと別れ、何気なく観光案内を見るとその”里”があるではないか。


ネットで調べてもほぼ情報がなく、唯一出てきたのがこれ。


ダム湖を含めて「ブラウンの里」なのだろうか? 疑問は深まるばかりであった。

猛烈に大松川ダムに行きたくなるなか、横手行きの列車が到着。とりあえず「ブラウンの里」は来年以降の宿題とした。横手では駅前の居酒屋「食い道楽」で横手焼きそばなどを楽しむ。



市内を流れる横手川はよくある街のどぶ川という感じで、コイが泳いでいる。ブラウントラウトが釣れることは全く想像できない。

事前に目を付けていた横手市内、大鳥神社付近の用水路へ向かう。衛星写真だとかなりいい雰囲気を醸し出しているのだが、実勢に行ってみると激浅でとても魚がいる様子はない。ライトで照らしても小魚1匹見つけることはできなかった。

夜釣りで一番期待していたポイントが散り、失意のなか来た道を戻る。

お次は千手沢の池から流れる小川。こちらは草が生い茂りすぎているのと、めちゃくちゃ高くかつ川に下りられる場所がないので無理だった。

途方に暮れつつ横手川のほとりに立つとカエルのおもちゃを発見。と思ったら生きていた。



両生類には明るくないので種類の判別は不可能だが、シュレーゲルアオガエルかに見える。もしくは、両生類マニアから脱走した外来ガエルか。

万策尽きたため夜釣りはやめ、ネットカフェで朝方まで休憩。3時半くらいにタクシーを拾い、武道川へ向かった。

夜明けとともに川に下りて最後の勝負を始める。鬱陶しいアブはまだ就寝中か集ってこず一安心。

燃え上がる闘志とは裏腹に、釣れるのはウグイとアブラハヤのみ。6時すぎに納竿にした。

ブラウントラウトで有名な川だけにボウズは意外だった。ミミズのドリフトという釣り方が良くないのか。ブラウンの適水温は20℃前後。去年より暑いのも、釣れない原因なのだろうか?
(去年の同じ時期は10℃ほど低い日も多い)

徹底的な駆除が功を奏し、低密度に抑えることができているだろうか。Youtubeでも意外と釣れないことをうかがわせる動画がいくつかある。

(ガイドをつけて4人がかりで挑んでも初日はボウズとのこと…)

とりあえずわかったのは、行けばとりあえずブラウンが釣れる場所ではなくなっているということであった。最盛期の春、初夏なら別かもしれないが。

それほど魚影が濃くないとなると、今後、秋田までくる理由はなくなる。ただ、気になるのは「ブラウンの里」だ。次回来るとしたら、その謎を暴きたい。



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